エジプト航空でカイロへ

 いよいよカイロに出発です。
 怖がりなので直前まで不安で仕方がなかったけれど、ダーリンが成田まで送ってくれて、大分気持ち的に助かりました。それにしても、毎度ながら成田は遠いです(笑)。
 成田からカイロはエジプト航空の直行便で14時間。長いフライトですが、前日によく眠れなかったのが幸いして?、ひたすら寝ていることができました。
 エジプト航空の飛行機といっても、乗客はほとんど日本人、アナウンスにも日本語があり、あまり「エジプト行くぞ!」という雰囲気ではありません。客室乗務員の方も半分くらい日本人。機内食も日本っぽいものです。逆に日本人以外の(多分エジプトに帰るエジプト人)お客さんが可哀想です。途中、間食でおにぎりと和菓子が配られたのですが、隣のエジプト人らしき男性にはパンケーキが用意されていました。
 機内のヘッドホンの音楽は、ひとつのチャンネルがクルアーンで、起きている時は大体これを聞いていました。
 機内食は出発直後と到着前の二回。その間におやつが一回配られました。
 サービス、雰囲気ともに、わたしが乗った数少ない飛行機の中で一番くらいに快適でした。
 いよいよカイロ到着。窓から見えるカイロの夜景に「うわあー」と心が躍ります。大都会ですが、東京のような町とは、空から見る風景だけでも違います。砂漠の中に突然現れた蜃気楼のような、不思議な輝きがあります。
 わたしが訪れたことがある外国はタイ、フランス、スペインだけなのですが、空港はなんとなくタイの空港のようなものを想像していました。要するに「ゴミが散らかってる空港」です(タイの方にもエジプトの方にもごめんなさい!)。一応フォローしておけば、以前タイに一ヶ月くらい滞在して成田に帰ってきたときは、綺麗すぎて気味が悪かったので、空港なんてちょっと雑然としている方がそれらしいと思うのですが。
 で、実際のカイロ空港ですが、予想に反して超きれい! ピカピカでゴミひとつ落ちていません。失礼ながら、わたしのエジプトのイメージと大分違います。
 職員は日本人の目から見るとちょっとぶっきらぼうで怖いです。でもまぁ、アラブ人が喋っていると(特にアーンミーヤのとき)、普通に話していても喧嘩しているみたいに見えることがありますから、あれくらいのぶっきらぼう度です。
 驚いたことに、飛行機を降りてすぐのあたりまで、出迎えの人が入ってきています。税関やら何やら、あの手のゲートをいくつもくぐった中、ということです。成田では考えられません。
 その中にわたしの出迎えは見当たらなかったので、どんどん外にでて、一番最後の出口をくぐったものの、それらしい人は見当たりません。タクシーの客引きばかり声をかけてきます(笑)。
 「どうしたものかなー」と思い、試しに空港のLANに入ってみたものの、外に出ることができずSkypeは断念。そうしているうちに、恩師S先生とA先生と会うことができました。感激!!
 お二人と一緒に車で市街へ向かいます。
 夜のカイロはとても賑やか。「いつ寝てるの?」というくらい、みんな活動的です。というか、この時期は夜の方がすごしやすいですし、アラブ人は宵っ張りで有名ですから、夜中に活動しているのでしょう。夜型のわたしにはむしろしっくり来ます(笑)。治安は日本のように良くはないですが、アメリカの大都市のような危険はありません。夜でも普通に歩けます(でも注意して!)。
 カイロの町並みは、窓が小さいのが印象的。日差し対策を第一に考えているのでしょう。
 また、建設中の建物がやけに目につきますが、なぜだろう?と考えると、日本なら建設中のビルはシートみたいなので覆っているのですよね。だから建設中でも、現場がそんなにむき出しに見えなくて、気にならないのでしょう。カイロではシートも何もなく、そのままビルを建てていますから、実際以上に建築中のビルが多いような印象を受けるのだと思います。
 ちなみに、気候は大変快適。夜と昼、日向と日陰の温度差が大きいのですが、夜は東京の夏よりずっと楽です。昼間でも日陰にさえいれば、そんなに辛くありません。湿度が低いせいでしょう。逆に言うと、直射日光に当たればちゃんと猛烈に暑いので注意(笑)。
 それにしても、カイロはエアコンの効いているところがものすごい寒いです。カイロっ子は寒暖の差に慣れているのでしょうか。「クールビズ」以前の日本のオフィスの比ではありません。
 カイロの交通ルールがめちゃくちゃなのはよく話に聞いていたのですが、予想していたほどではありませんでした。バンコクくらいじゃないでしょうか。確かに運転は荒いし、ルールないし、車に混じってロバとか歩いていますが、まぁ「死んじゃうー!」というほどではありませんでした。もちろん、東京と比べてはいけません(笑)。
 案内されたホテルはMiddle East Hotelという中クラスのホテル。一泊35ドル。長期滞在するには高いですが、初日ということで学校が気を使ってくれたようです。
 中は超豪華で、わたしの部屋の三倍くらいあります(笑)。「こんな広くなくていいから安いところでいいです・・」と気弱になりました。
 衛生面やセキュリティを考えると、女性にあまり安いホテルは薦められないとのことで、確かにそういう印象を受けましたが、それでももうちょっとボロいところで大丈夫です。一人で泊まっているのに三つ椅子があるテーブルとかフカフカのダブルベッドまで要らないです(笑)。
 部屋は広くて清潔で、バスルームも問題ありませんでしたが、エアコンは音ばかりであんまり冷えませんでした。シャンプーなんかも備え付けであります! 豪華すぎる。
 ちなみに、二三ヶ月だとフラットを借りるとこれより割高になるそうです。保険やら何やら面倒ですし、それくらいならホテル暮らしの方が良いようにも思います。
 荷物を置いて、S先生とA先生とホテルの向かいのマクハーへ。夜も遅いし、二人とも帰りたかったかもしれませんが、「もう休む? ちょっとお話する?」と聞かれて、うれしくてつい「お話しましょう!」と言ってしまいました。
 マクハーではエジプトでのトルココーヒー初体験。コーヒーはカフワ(エジプト方言ならアフワ)ですが、カフワと言えばカフワトルキーヤ(トルココーヒー)で、ドロドロに煮出した濃いコーヒーになります。日本でコーヒーと呼んでいるものが欲しい時は「ネスカフェ」と言います。ネスカフェでなくても、ドリップコーヒーなんかもみんなネスカフェと呼んでるっぽかったですが、とりあえずホテルの「ネスカフェ」は本当にネスカフェのインスタントコーヒーでした。でも結構おいしいです。アラブ仕様?
 深夜なのに延々とおしゃべりして、ザバーディ(蜂蜜ヨーグルトパフェみたいなの)も頂きます。デブ警報です。
 目の前の通りは警笛を鳴らした車が通り過ぎますが、たまにロバが引いている車がいます。野良猫も通ります。野良犬も通ります。
 カイロの犬は怖いと聞いていたので、その話を先生にすると「別に怖くないけど、触ったりは駄目だ。話しかけちゃだめ」と言われました。話しかけるとどうなるのでしょう・・・。
 A先生はシーシャをプカプカ。S先生は普通のタバコ(シガーラ)で、わたしは禁煙したはずなのに、勧められてつい吸ってしまいました。ああ・・。

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