待ちに待った週に一度のお休みがやって来ました。
でも遊びに行く前に、ビザの延長(在留許可ビザ取得)の手続きをしなければなりません。エジプトは普通、一ヶ月のビザで入国して、それ以上滞在する場合は在留許可ビザを取ります。他のやり方もあるのかもしれませんが、わたしはこれしか知りません。
手続きは、タハリール広場にあるモガンマアالمجمعという建物にある庁舎で行います(受付8:30-13:00)。やるべきことは3+1。
1 パスポートの入国ビザのコピーと顔写真を用意する
「地球の歩き方」には「写真はパスポートのコピーでもOK」とあったので、予めコピーして持っていったのですが、ダメだと言われてしまいました。
仕方なくモガンマアの一階で写真を撮りましたが、おっちゃんは親切ですがコピーが1ポンド、写真が15ポンドとバカ高いので、他所で用意してから持っていった方がいいです。
2 印紙を買う
二階の在留許可関係の窓口が並んでいるところの、43番(突き当たりを左)の窓口で買います。43番は微妙にうろ覚えなので、その辺の人に聞いて確認して下さい。
3 用紙を記入して提出
用紙は、突き当たりにある将校さんがいる机の上に、無造作に平積みしてありました。
突き当たり右一番奥の12番の窓口に提出します。
「地球の歩き方」では「30分ほど待つ」と書いてありましたが「二時間待て」と言われました。
4 待つ
38番(突き当たり左)の窓口でひたすら待ちます。
名前が呼ばれるのか、こちらから確かめるのかよくわからなかったのですが、確保した椅子がなくなっちゃうのも不安なので、うとうとしながら待っていました。
そのうち、東洋人の名前が呼ばれたらしく(わたしは気づかなかった)、隣のおばちゃんが「あんた名前何? 呼ばれたかもよ」と教えてくれて、窓口に行ってみたら出来上がっていました。
この手のお役所がカフカ的迷宮なのは万国共通でしょうが、日本のお役所の更に百倍やる気がなさそうなエジプトのこと、キレたら負けだし、もう何もかも諦めて今日は死体になったつもりでいよう、と覚悟していったら、予想していたよりはスムーズでした。
お役所の人は無愛想だけれど外人慣れしているし、英語も達者です。最初のスタートさえ切れれば「次はどこそこの窓口に行け」とか「これが足りない」とか教えてくれるので、ロボットのように順番にこなしていけば、いつかアガリにたどり着けます。
また、外国人同士が迷宮の中で助け合う微笑ましい風景も見られました。わたしも書類の書き方で悩んでいたら、ヨーロッパ人っぽい青年が「こういう意味だと思うよ」と教えてくれて、「ところでその書類、僕も欲しいんだけどどこにあるの?」と聞かれて、こんどはこっちが場所を説明しました。
雰囲気的には、運転免許試験場にちょっと似ています。
滞在三週間にして、ようやく何となくつかめてきましたが、この国は予め設定されたルールとか約束事とかに従って物事を理解したり解決しようとすると、非常にストレスがたまります。
一方で、そういうことにはまったく期待せず、行き当たりばったりでやっていくと、何だかよくわからない「人情パワー」が機能して、結果的には思ったよりスムーズにことが運ぶことが多いです(失敗することもある)。
変に用意して取り掛かると、イメージ通りにことが進まずにギクシャクするので、むしろ何も考えないで行った方がうまくいく気がします。「わたしはニワトリなんだ、三歩進んだら全部忘れるんだ、ついでに回りも全部ニワトリなんだ」と自己催眠をかけると、ものごとがうまく行く上、気持ちもハッピーになるかもしれません(笑)。
エジプトのビザ延長(在留許可ビザ)手続き
エジプト留学日記