エジプト諸党派のエルバラダイに対する動き

エジプト諸党派のエルバラダイに対する動き

諸政治勢力が「イル=バラーダーイー連合」に参加する「党派連帯」と議会選挙ボイコットを求める
 いくつもの政治勢力が、ワフド党、イッ=タジャムア、ナセリスト党、戦線党の四党が、国際原子力機関前事務局長ムハンマド・イル=バラーダーイーの呼びかけた変革連合に参加することで連帯するよう、求めている。その基礎にあるのは、民主主義的改革と社会的公正の実現という目的だ。
 これらの政治勢力は一昨日、戦線党本部で「エジプト独裁にいかに対抗するか」とのテーマで会議を開いた。参加したのはムスリム同胞団、活動停止させられている労働党とエジプト共産党、設立準備中の尊厳党、キファーヤ運動と四月六日青年運動である。明日には憲法改正の会議を開くこの党派連合は、この会議で、文書「憲法改正と権力独占の解体」の要求に応答のない限り、人民議会および諮問議会選挙に参加しないことを発表した。
 この背景となったのは、イル=バラーダーイーとの協力について四党が留保していたことで、とりわけワフド党は彼との対話を拒んでいた。一方イッ=タジャムアは協力会議を呼びかけていた。ムスリム同胞団人民議会議員団のメンバーで同団指導部部員サアド・イル=フサイニー議員は、現下の状況はエジプトの経験した最悪の状況の一つだ、と述べ、「我々はこの枠組をやってみる値打ちがある」なぜなら、犠牲なしに、またムスリム同胞団を含む政治勢力の協力なしに変革はない、と付け加えた。
 エジプト共産党党首サラーフ・アドリーは、主たる野党に対し、来たるすべての選挙への参加拒否を宣言するよう求めた。尊厳党組織長ムハンマド・バユミーは、四党の要求を紙上の要求にすぎない、とし、イル=バラーダーイーの帰還後も体制は動くことがないし、様々な条項の改正にも同意しないだろう、と付け加え、こう続けた。「エジプトにはその役割を変えた政治活動家は五百人しかいない。一回はキファーヤ運動で、一回は世襲反対で、そして変革連合でだ」。
 一方、イル=バラーダーイーの共和国大統領への立候補を支持する「民族運動」組織長ムハンマド・ギーラーニーは、そのメンバーと支持者百名の代表団をムバーラク大統領がドイツでの治療から戻る時に空港に出迎えに送る、と述べた。ムバーラクは全エジプト人の象徴である、と付け加え、イル=バラーダーイーを支持しているからといって花を携えムバーラクを歓迎できないわけではない、健康悪化からの快復を願っている、と述べた。
 また、イル=バラーダーイーを支持する「人民運動」意思決定委員会委員アブドゥルムンイム・イマームは、同運動の責任者ではない、同運動のフェイスブック上に参加している多くの若者達は、この提案を完全に拒否している、と述べた。「我々はムバーラク大統領と敵対しているわけではないが、政治を巡って相違している。だから意見の衝突と見なさないためにも歓迎はしない」と付け加えた。
 「我が権利を求める」運動および「世襲に反対する代表団」運動は、「世襲に反対する代表団」創設者ムハンマド・ハルシュによると、歓迎が権力や与党への擦り寄りと取られかねないのでムバーラク歓迎の意志はないことを公表した。

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