ワジール「カイロでの清掃会社との契約を更改し、幹線・支線道路を毎日清掃する」
カイロ県知事アブドゥルアジーム・ワジール氏は、清掃会社との契約を最終的に更改し、幹線・支線道路について、以前のように週二日だけでなく、毎日清掃することとした。
ワジールは、これらの会社の労働者については、金曜日の休日を廃止し通常の日として扱うこととした。人手による清掃に頼ることが増えているためである。また、主要道路については、機械清掃に重点化することを決定した。
ワジールは、これらの会社が器材についても雇用についても質が低いことの説明を求める、とした。また違反をなくすよう努め、以前の契約のように二十四時間以内ではなく、当該交代勤務時間内に報告させる、と強調した。
この更改の目的は、首都における清潔度を向上させ、60%の清潔度を達成することである、と述べた。清掃会社は、特に南部地域で、道の狭さゆえに困難に直面している、と言い、これらの地域での道路ゴミ収集を改善するため、ショベルカーや新しい器材を購入することを確言した。
カイロの道の汚さ、エジプト人が平気で道にゴミを捨てる、というのは知られた話ですが、その汚れた道を清掃員がホウキで掃いている姿もよく見かけました。
彼らの感覚的には、「ゴミなんて放っておけば砂漠に帰る」というものがあるようですが、人口が圧倒的に増え、生分解されにくい物質が多用されるようになった現代では、通用しないでしょう。
個人的には、道なんて多少汚い方が良いくらいで、日本の清潔さは気味が悪いし、インフラを洗練させすぎることにコストをかけるくらいなら安くやってくれ、と思っているのですが、カイロの道は流石に酷すぎます(笑)。
機械清掃というと、パリの道を巨大な清掃車が夜中に掃除していたのを思い出します。あれが可能なのは、個人主義的で「全員に必要なものは行政でシステム化する」思想の強い風土と、広い道路があるからで、日本では一部の幹線道路以外難しいし、合わないでしょう。
エジプトでは更に困難が予想されます。幹線道路は非常に広いですが、それ以外は整備状態も悪い上、渋滞や路上駐車が尋常ではないので、物理的に機械清掃はまず無理です。また、そういう「システム化」な発想も、エジプトには馴染まない気がします。
強迫神経症のような日本にウンザリしているわたしでも、エジプト人は、とりあえず「道にゴミを捨てすぎない」くらいから始めるのが良いのではないでしょうか。
ちなみに、原文にはلوادرという外来語があり、英語ではbackhoeなのですが、ショベルカーやブルドーザーのような機械のことです。لوادرもbackhoeも知らなかったのですが、ショベルカーというのは、確かに言われてみればいかにも和製英語っぽいです。今まで全然気づきませんでした。「ユンボ」の語源とかも気になります。

