わたしは当初ホテル暮らし、後にアパートで一人暮らしを始めました。
アパートの家賃は2000EP(マフルーシャ=家具全部つき)で、エジプトは安宿が充実しているので、経済的にはあまり得していません。2LDKもある広いアパートで、できれば狭くて安いところが良かったのですが、そういう物件はカイロだと非常に大衆的な地区か、逆にアメ大学生向けの高級マンションくらいしかありません。ルームシェアがベストですが、当然お互い慎重に相手を選ばないといけないし、うまくいかないまま結局ずっと一人暮らしをしてしまいました。気楽ですが、経済的には痛いです。
保証金が2000EP必要でしたが、これはほとんど返してくれました。
他にシムサール(不動産屋)に1000EP。
外人と見るとボッタくる大家が多い中、うちの大家さんは良心的だったと思います。交渉時に要求した掃除機や洗濯機も(一ヶ月くらいかかりましたが)揃えてくれまして、しかも洗濯機は東芝の全自動でした。これ、1300EPくらいするんですよ。エジプトは二層式が主流で、新品の全自動を使えるなんて、かなりラッキーです。
布団がなくて寒いと言ったら布団を貸してくれるし、衛星放送も付けてくれたし(すぐ壊れたしテレビほぼ白黒だけど)、ちょっと言動は間が抜けていますが、基本的に良い人だと思います。
大家さんは「日本人の女性」に部屋を貸したいそうなので、希望の方がいたら連絡先等教えますので、メールください(大家さんはフスハーも英語もはっきり言って下手糞ですが、その娘はフスハーも英語もフランス語も上手ですw)。
また、メトロの駅から徒歩10分くらいなのも良かったです(そういう条件で探したのですが)。カイロはとにかく交通が最悪で、メトロ以外はまったく時間が読めません。極力メトロで移動できるよう住居を構えるか、活動拠点(学校・職場)の近くに住むべきです。
わたしが住んでいたエリアは中流くらいですが、メトロの駅近くのエリアはかなり大衆的で、ガラは良くありません。といっても、冷やかされたりからかわれたり、たまに子供が石を投げてくる程度で、暴行・強盗などの犯罪にあう気配はありませんでした。
エジプトは全般に治安は非常に良く、バカや田舎者や嘘つきや詐欺は多いですが、性根から腐っていたり血も涙もないような犯罪者は極めて少ないです。慣れると日本より安全に感じるほどです。
続いて、我が家の光熱費(一ヶ月分)。
ネット 40EP
電気 20EP
電気(キッチン) 15EP
ガス 10EP
水道 20EP
バウワーブ 15EP
(門番のことだが、別にガードしているわけではなく、時々廊下を掃除したりしてくれている)
電気料金がなぜか二系統に分かれていますが、両方合わせても35EPと大変安いです。
一人暮らしでこの金額なので、人数が多ければもう少し増えるでしょうが、概ねこんなものです。これも外人はすぐボッタくられるので注意してください。ゴネないのはゴネない人が悪いです。交渉力がなければその分お金を払うことになる、というのは当然だと心得ましょう。
我が家も、バウワーブの奥さんが「皆払っている」とかいって二重請求しようとしてきましたが、さんざんかわして、難を逃れました。
食費については、エジプト人の普通の家庭なら、一家で一日20EP程度でしょう。
もちろん、レストランなどで食べたらこんなものじゃ全然足りませんが、エーシは1EPだし、自炊または大衆食堂のサンドイッチなどで済ませれば、一人一日20EPも全然要りません(輸入食品は高いので、極力国産品を買うこと)。ただし、大衆食堂や屋台の食べ物で食中毒になる人が多いので、特に夏場は「回転の良いもの」を買うようにしましょう。変わったものはリスクが高いです。わたしはロズ・ビ・ガンバリー(エビチャーハン)を買って「それは危険」と注意されました(魚介類は一般に質が悪い)。
スーパーは値段が書いてありますが、割高です。スークは最初とっつきにくいですし、外人だとボッタくられる危険がありますが、顔が通ればスーパーよりずっと安いです。
食材はおしなべて安く、特にピーマン、トマトなどは安くて美味しいです。一方、レタスなどの葉物系は質が悪いです。果物は安くて美味。きのこ類はマッシュルームしかなく、しかもスーパーだと1パック10EP程度と、日本より高いくらいです。
飲み水は基本的に、ミネラルウォーターを買うことになりますが、水道水でも沸かしてお茶を入れたりお料理に使う分には問題ありません。わたしは最終的に飲んでも全然大丈夫になりましたが、徐々に慣らしていったからで、いきなり飲んだらおそらくお腹を壊すでしょう。
煙草は銘柄によって異なりますが、5EP程度。マルボロなどは高いです。
交通費はメトロがどこまで乗っても1EP。マイクロバスやオートビスは距離によって違いますが、それほど変わりありません。全般に非常に安いです。
タクシーは高いし交渉が面倒臭いし、良いところがないので、到着初期を除いてほとんど乗りませんでした。
では、お金がかかるのは何か?というと、まず、この金額リストの中では家賃がずば抜けて高いのがわかるでしょう。エジプト人ならもっと安く借りられますが、安全や利便性を考えると、頑張っても1500EPくらいは払うことになると思います。
留学の場合、一般の語学学校授業料は高いです。特に一対一のものは1時間30EPから70EPくらい取られます。自習でどれだけ勉強できるかが鍵です。
その他では、一般に電化製品・輸入系の工業製品は高いです。日本より高いくらいです。
コンピュータから歯ブラシまで、工業っぽいものは高いか質が悪いかのどちらかだと思っておいた方が良いです。化粧品・スキンケア関係なども、一部の国産品を除いて日本と大して変わりません。電池は非常に質が悪いので、必要なら日本からある程度持参した方が良いです。
書籍もやや高いです。特に教科書類は、日本と一緒で一般書籍よりグッと値段が高く、エジプト人学生はよく全ページコピーして使っています。
観光客向けのレストランなども高いですが、これは当たり前なので、そんなところに入らなければ問題ありません。カフェも、ちょっと洒落たところだとびっくりするような値段を請求されますし、ボッタクリも多いので、交渉力を持って望むなり、一見じゃないところを見せ付けるなりして、しっかりやりましょう。
エジプトの家賃・光熱費・生活費
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