ドイツ法廷内でのムスリマ惨殺事件続報

マルワさん事件 警官の誤射について
マルワさん事件 警官の誤射について posted by (C)ほじょこ

マルワ・イッ=シャルビーニーの家族、ドイツ検察による容疑者警官の取調べ中止を非難 本日の記者会見が機能停止に
マルワさんの父:ドイツ政府は「人種主義的」、エジプト外務省はドイツ人弁護士委任の我々の要求を無視している
 「ヒジャーブの殉教者」薬剤師マルワ・イッ=シャルビーニーの家族は、被害者の夫を誤射した警官の取調べをドイツ検察が中止した決定に対し、「激しく衝突」していることを明らかにした。彼女は、昨年七月にロシア系ドイツ人により法廷内で殺害された。
 家族は、この決定に対し最高裁までも上告することを確言し、必要であればヨーロッパ法廷にも赴くと述べた。
 家族は本日、ジャーナリスト組合の自由委員会による報道会議へ出席することになっていて、そこで「ナチス人種主義」および彼らの直面している「法的障害」に対する立場表明する。この障害により家族はその権利を奪われ、ドイツの犯罪者、とりわけ警官に対する申し立てにつながった。
 マルワさんの父アリー・イッ=シャルビーニーが本紙との単独会見で語るところでは、ドイツ検察の決定は「人種主義的」で、ドイツ政府はアラブとムスリムの権利に対し人種差別を行っている疑いがある、という。
 イッ=シャルビーニーは、彼らが最高裁での起訴担当にドイツ人弁護士委任を求めたことに対するエジプト外務省の回答には、彼の言う「著しい軽視」がある、と批判した。
 イッ=シャルビーニーの明かすところでは、四ヶ月前から外務省に弁護士委任を求めているが、下院議員および法務相、議員委員会は実行を約束したものの、実現していない。
 イッ=シャルビーニーは「わたしの娘とその夫に起きたことを、政府が忘れることが許されるだろうか」と問い、ドイツの代理総長は、判決への不服申し立ては十五日以内だが、法に沿った申し立てを行うための弁護士委任が現在に至るまで完了していない、と述べたという。
 一方、アラブ弁護士協会の弁護士代表ハマダー・ハリーファは、一昨日夕、在ドイツエジプト大使ラムジー・アッズッディーンに連絡し、判決への不服申し立てのためのドイツ人弁護士委任を求めたところ、大使は「できるだけ早く」弁護士委任を行うと述べた、と本紙に伝えた。
 ハリーファは、ドイツ検察の決定は「誤り」であるとし、法に沿わず、ドレスデン裁判所には「治安上の怠慢・不備」がある、とした。同裁判所は、事件前に犯人から犯罪を犯す決意を述べた手紙を受け取っているにも関わらず、必要な措置を採らなかった。
 ハリーファは言う。「容疑者が被害者の殺害しようとしていた時、治安上の状況は明白であった。加えて、警官は犯人を見ていながら、彼女の夫のアルワー・アッカーズを撃ったのだ。だれが攻撃していて、誰がそれを受けているのか明らかなのに、彼は確信をもって被害者(アッカーズ)を撃ったのだ」。
 弁護士ハーリド・アブー=バクルは、昨夕のドイツ「ビルト」紙で、イッ=シャルビーニーの家族と会ったところ「アルワーは非常に怒っていて、決定を受け入れることは到底できない。彼らには、ここで起こったことを理解することはできないのだ」と述べた。
 アブー=バクルはまた、家族は、犯人アレックス・ウェンツと外国人憎悪だけがマルワさんの命を奪った、と考えることは難しい、と述べた。「マルワさんの父と兄弟のターリクと皆は、最高位の法廷まで上告し、必要ならヨーロッパ法廷にも赴くだろう」。

 「テロリスト」「売春婦」などの暴言を受けたことから告訴したところ、法廷内でメッタ刺しにして殺され、さらに止めに入った夫を警察官が誤射する、という、信じられない事件の続報。
 本文中にもありますが、外国人憎悪やイスラームヘイト、犯人個人の性質だけでは納得できないものがあります。法廷内でこれだけの事件が起きたのですから、少なくともドイツ法廷には、治安上の責任があるはずです。

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