F先生の授業。
昨日オペラで会えなかったのですが、彼女は風邪で来ていなかったと判明。
でも、わたしがかなり良くなったのに対し、彼女はまだしんどそうで、家で寝ていて正解だったと思います。
彼女は薬嫌いのようで、トローチすら飲みたがりません。薬を濫用するのは良くないでしょうが、こじらせないか心配です。
それにしても、「招待された行ったら招待した本人はいなくて、にも関わらずタダでオーケストラを見る」という、すごい経験をしてきました。
昨日のサッカー試合後の大騒ぎについて、F先生は「嘆かわしいこと」という認識のようです。
彼女はかなり教養ある女性で、一般エジプト人と少し違うのかもしれませんが、「いくらなんでもあれは騒ぎすぎ」「エジプト人のサッカー狂いは度が過ぎている」と考えているようです。わたしもそう思います(笑)。
火炎放射器のおもちゃ(殺虫スプレーにライターで火をつけるみたいなもの)で火を吹きまくっている子供や若者が沢山いたのですが、あれなんか軽く人が殺せそうです。有効な武器についていつも考えているので、個人的にはちょっと欲しくなっているのですが。
勝って騒ぐだけならまだ良いですが、試合前にアルジェリアの選手に石を投げる事件もあったそうです。彼女の自宅がアルジェリア選手の宿泊先の近くで、すごい警備だったとのこと。「アルジェリア人は、同じアラブ人で、ほとんどはムスリムなのに」とF先生は悲しい顔をしていました。まぁ、仏教徒でもサッカー選手に石を投げるのはやめて欲しいですが。
風邪で寝込んだり、ここしばらく立て続けに酷い侮辱を受けたりさんざんな目にあって、今日はかなり本気で「もう帰ろう、切符の日付変えられないか聞きに行こう」と思っていたのですが、彼女とお喋りしたらすっかり機嫌が直ってしまいました。
そう言えば、昨日F先生に「抗生物質が一箱160ポンドでとても買えない」と話したら、「そんなはずない、20ポンドくらいであるはず」と言われ、ウストゥルバラドの薬局に再挑戦しました。
そこでも「喉が痛い」と言って最初に出てきた薬は100ポンドくらいで、「これは高い、もっと安いやつないのか」と言っても、50ポンド以上する薬しか出てきません。
「なんでこんな高いんだ」と聞いたら「喉の風邪の薬は、成分が違って高い」と言います。
「じゃあ、抗生物質なら何でもいい、と言ったら何がある? 一番安いの頂戴」と言うと、苦笑いしながら3錠で18ポンドの薬をくれました。
この「一番安い抗生物質」を昨日一錠飲んだのですが、安い癖にテキメンに効きました。
エジプトは何でも強めに作ってありそうです(笑)。
電話を購入。
色々探して、中国製の一番安い電話をゲット。100ポンド(約2000円)。

電話 posted by (C)ほじょこ
できれば100ポンド以下にしたかったのですが、これ以上安いものは見つけられませんでした。
カメラや音楽といった機能はもちろん、バイブレーションもないし画面もモノクロで、デザインも十年前の携帯のようです。
でも、わたしにはこれで十分です。通話とSMSと目覚ましが付いていれば文句なし。
エジプト滞在中だけだから、というのではなく、日本でもこれくらいショボい電話を使いたいです。そんなわけで未だにPHSしか持っていないのですが、あれでも機能過剰です。子供とかお年寄り向けの超低機能電話の方が安心します。
図書館で女の子三人組と友達になる。
「ニイハオ」と合掌するいつもの「エジプト式中国挨拶」をされて、一瞬「またかよ」とカチンと来たのですが、「シーニーヤじゃないよ」と穏やかに言って話し始めたら、普通に楽しく会話できました。図書館の人は路上と違ってマトモ率が非常に高いので(笑)、わたしが神経質になりすぎていました。しかも相手は女の子ですからね。
路上で毎日のようにあまりにもムカつく体験をするので、必要以上に喧嘩っ早くなっています。
新電話になってから、初の番号交換してきました。
ちなみに、彼女たちの電話はわたしのものよりずっと進んでいて、赤外線か何かで伝達しあっていました。あれ、日本でもわたしやったことないんですけれどね。基本、番号は紙に書きます(笑)。
図書館で新聞を読んでいると、男性にドイツ語で話しかけられる。
ドイツ関係の施設だったので、「この中国人はドイツ語ができるに違いない」と思われたのかもしれませんが(今までにも何度かある)、残念ながらドイツ語は「グーテンモルゲン」レベルです(学生時代に自主的第四外国語としてちょっと齧ってすぐ挫折、その後ラジオ講座を一年続けましたが、すっかり忘れました)。
ドイツの大学に留学していたそうで、名前も「フィルアウニー」なもので、家庭環境からしてリベラル寄りっぽい人でした。
男性に対しては無条件に警戒レベルが上がっているので、少し話しただけでした。
アラビア語初心者のオランダ人に会う。
このオランダ人は、学校も一緒で、図書館でも時々会うので、挨拶して少し話す。
彼はほとんどアラビア語ができないので、英語で話しかけてくるのですが、ついアラビア語で返してしまいます。というか、アラビア語しか出てきません。英語忘れています。
相手の英語は完璧にわかっているのに、二言三言話すとどうしてもアラビア語に戻ってしまいます。
これは喜ばしいことなのでしょうか。いや、かなり問題ですね。日本語だけは忘れないと思いますが、英語は使っていないとどんどん退化していきます。
わたしが新聞を読んでいたので「新聞が読めるまでどれくらいかかった?」と聞いてきます。「今、始めてから二年くらいかなぁ(純独学を含めるともう少し長い)」と言うと、遠い目をしていました。わたしも毎日遠い目ですがな。
自宅近くで、子供達のグループの一番小さい子が「フィーノ(ホットドックに使うような柔らかいパン)食べる? フィーノ!」と、話しかけてくる。
「いや、いいよ」と返事しようとしたら、その前に他の子が「バカッ余計なこと言うなっ」という感じに慌ててその年下の子を制して、何も言っていないのに「ごめんごめん」とか謝ってきます。
前に学校まで怒鳴りこんだせいか、近所の子供達に怖い印象を植え付けすぎたようです。
ちょっと可哀相なことをしたかもしれませんが、ここでニコニコするとまた調子に乗るので、無表情のまま立ち去りました。
命がけのサッカー、新しい電話、安い抗生物質
エジプト留学日記