我が家のネット回線は、窓からLANケーブルを引っ張り込む、という、「アマチュア無線かっ」なすごい仕掛けで接続されているのですが、このケーブルがどこにつながっているのか、ずっと気になっています。ちなみに、ケーブルを通すために窓を開けておかないといけないかというと、そんなことはないです。建てつけが悪いので、窓を閉めてもケーブル一本くらい余裕で通るからです(笑)。
今日何気にnet viewしてみたら、サーバのような個人PCのような名前がいくつか丸見えでした。
「まさかねー」と思いながら、適当なものにつないでみると、普通に入れました。
ついでにルータの管理画面に入って、端末のMACアドレス一覧まで取れます。
「寛大」って素晴らしい。
オートビスとマイクロバスは、どちらもカイロ市内交通の要。
オートビスというのは、所謂普通の路線バスですが、時間帯によっては、人がぶら下がるくらいの勢いで混雑しています。停車ポイント以外でも、減速したタイミングで飛び降りれば、どこでも降りられます。
マイクロバスは、ワゴンバンを利用した小型バスのような乗り合いタクシーのような交通手段。定員以上は乗せないので、必ず座れます(全席埋まるとかなりギュウギュウですが)。ルートは定番コースですが、降りる場所は自由に指定できます。といっても、マイクロバスの運転手は大抵テンパっているので、要領よく伝えないといけません。
それはともかく、この二つの表記を見て、ふと面白いことに気づきました。
أتوبيسات
ميكروباصات
両方複数形ですが、耳で聞こえる通りオートビスが「ビス」なのに、マイクロバスは「バス」です。
それよりも、オートビスの「ス」はسなのに、マイクロバスではصになっています。なぜサードなのでしょう。全然気が付きませんでした。
語源的には、オートビスはフランス語、マイクロバスは英語から入ってきた言葉でしょう。音としてはどっちもsだと思うのですが、エジプト人には違って聞こえたのでしょうか。
エジプトのお菓子類は異様に甘く、菓子パン系も砂糖の塊みたいなのがあります。
見た目おいしそうなので、いくつか試してみたのですが、甘すぎるかパサパサかのどちらかで、幾度となく裏切られました。
そんな中で、個人的に結構気に入っているのがクロワッサンです。
お菓子屋さんのようなパン屋さんのようなお店なら、大抵どこでも置いていますが、甘すぎないし、菓子パンだと思えば丁度良いくらいだと思います。
العبدという人気のお菓子屋さんのクロワッサンは、2ポンドもしますが(普通は75ピアストルくらい)、どーんと大きくて味もなかなか。でもデブ一直線食品なので、控えています。
ちなみに、エジプトの菓子パン屋さんは、店員さんが手でパンを袋に放り込んだり、自分でビニールに入れたりします。
日本のコジャレたパン屋が、変なハサミみたいなので摘んでお盆に載せたり、一個ずつ袋に入れたりするのがウザくて仕方なかったので、非常に楽チンです。あの日本の仕組みは何なんですかね。ほんと気取っててムカつくんですけれど。
アバーヤ買いました。
さんざん見て回った挙句、何度となく前を通っていた店の奥に、程よいアバーヤを発見。
一つは前をボタンで留めるタイプで、コートっぽく着られて楽なもの。ペラペラの生地で装飾も地味ですが、100ポンド以下で値段が非常に安かったので購入。
もう一つ、同じ店で、アバーヤというより単なる黒い超ロングワンピっぽいものをゲット。雰囲気はアバーヤですが、普通のアバーヤよりデコルテが開いているし、カジュアルな印象。値段も許容範囲内。
最初に買ったアバーヤと併せて、アバーヤっぽい仲間が三着になりました。これと重ね着で冬を乗り越えます。
肩パットの入っているアバーヤが多いのですが、わたしは肩幅が広いので「これ要らん」と言ったら、お店の子がバリバリ素手でひきちぎってくれました。獣っぽくてイイです。
考えて見ると、最初に買ったアバーヤは、いい感じのものを良い値段でゲットできました。最初300ポンドとか言われて、150ポンドまで値切って買ったのですが、150ポンドならアバーヤとしては無茶な値段ではありません。
今日アバーヤで歩いていたら、例によって若者に「アバーヤアバーヤ!」とか声をかけられました。それは服だ。わたしの名前じゃない。
でも面白いから、アバーヤとかウンムアバーヤとか呼ばれてみたいです。バカ一直線。
タイ製のお醤油購入。
前に買った中国製のお醤油が余りに酷く、疑心暗鬼になっていたのですが(笑)、これはアタリ。ナンプラーなのかな、と思ったら、普通のお醤油のタイっぽく薄いタイプでした。
いつもの野菜炒めを醤油味にしてみる。美味しい。
毎日毎日ひたすら「野菜炒めと米」「野菜スープと米」だけで過ごして不満のない味音痴の言うことなので、本当に美味しいのかは自信がありませんが・・・。
米は素晴らしいなぁ。米と鍋があればどこでも住めるよ。
F先生との授業で、フスハーとアーンミーヤとアラビア語の未来についての文章を読む。
大学受験英文解釈くらいのレベルの文章で、最近(わたしにとっては)異様に難しい文章ばかり読んでいたせいか、非常に楽に読めた上、テーマがズバリ関心ど真ん中なので、めちゃくちゃ楽しかったです。
この手のテーマや、ヤバくない範囲での政治・宗教について語り合えるので、彼女との授業が毎日本当に楽しみです。神様に感謝。
ふと思ったのですが、日本人アラビア語学習者で、フスハーの方がエジプト方言より話しやすい、と感じる人はいないでしょうか。
「日本である程度フスハーを学んでから、本場で修業しようと思ったらみんなエジプト方言で話していて、結局アーンミーヤも頑張ることに」という、わたしのようなパターンが多いと思うので、単なる学習年数の違い、というのがまずあるでしょう。
それ以外にも、フスハーの方が概ね発音が明瞭で、比較的母音をしっかりつけていく、という辺りが、日本人には易しい気がします。
また、先日触れた「目的語を名詞文のムブタダウにして、動詞文のハバルで受ける(寿司、わたしは好きだそれが)」タイプの語り方が、エジプト方言では難しい(不自然)、というのがあるように思います。
個人的に、最後のコレが気になっていて、文法的にはずっと難しいけれど、語順についてはフスハーの方が楽だなぁ、と思うことが時々あります。
「語順の統語論的重要性が高い」というのは、日本人にとって存外に壁になるのではないでしょうか。思いついた名詞をぽっと口に出して話し始める、という語らいにすっかり脳が出来上がっていませんか。わたしはすごくその傾向が強くて、日本語なら「は」で明示するトピックが、たまたま主語だとラッキーですが、目的語だった場合、アーンミーヤでは不自然な文になってしまうことがよくあります。
一方で、疑問詞が最後に来る構文は、アーンミーヤの方が楽チンですね。とても自然。
というか、イウラーブ以外はフスハーが極端に難しいとも言えない気もします。会話では基本イウラーブは誤魔化してオッケーですし(笑)。女性複数とか双数の音が呼応して連なる、いかにも古い屈折語的な響きも、今では愛しいです。
メトロに乗っていたら、女性専用車両なのに男の人が数人乗り込んで、全員の切符とIDをチェックし始めました。
「切符拝見」は初めての経験でしたが、IDを確認させられるのがエジプトらしいです。
国内で旅行すると至るところで検問で止められますし、市内でもちょっと警備のしっかりしている所ではパスポート必携ですが、メトロの中で確認させられるのは、ものものしかったです。
誰か外国の要人でも来ていたのかもしれません。
ウストゥルバラド近くで、門番のおっちゃんが「お茶していけ」とか声をかけてくる。
いい加減こういうのは完全スルーしているのですが、たまたま機嫌が良くて、ちょっと付き合ってみることにする。
念のためですが、ウストゥルバラドとか観光名所で外人に声をかけてくる男は、99%セックス&マネーが目的です。面倒に巻き込まれたくないなら、完全無視するのが一番です。わたしは面倒に巻き込まれたいので(笑)、時々相手をします。
「どこに住んでいるんだ」「何でアラビア語が話せるんだ」とか、定番の話の後で、突然「こっちがトイレだ」とか言い始めます。トイレのことなんて全然聞いてないのに、「こっちだ、来い」とか凄い勢いで招きいれようとします。
「分かりやすいやっちゃなー」と思いながら敢えて中に入ってみると、案の定「キスさせろ」とか絵に描いて額に入れたような展開に。
適当にあしらってバイバイしてきましたが、そういうのが苦手な人は、どんな人の良さそうな人とも、絶対に人目のないところに行くべきではありません。
わたしは、正義の名の元に人体をボコれる機会を拾えたらラッキー、くらいに開き直っています。非推奨。
最近非常に心穏やかなのは、こうしてアホなことに首を突っ込むのを自制し、女と話している時間が長くなったからでしょう。
エジプト女性のすべてが付き合い易いとはまったく思いませんが(無教養な人や知的好奇心の低い人は非常に疲れる)、男どもが次から次への引き起こす面倒に比べたら、ずっとマシです。エジプト男性と結婚されている方には申し訳ないですが、わたしはあの野郎どもはパスです(笑)。
背が低くて丸々と肥えている子が多いし、ヒジャーブしているとお地蔵さんみたいで可愛いのも気に入っています。一緒にいると、なんか動物が集まって会議しているみたいでホンワカします(本人たちに言ったら怒られるやろな・・)。
図書館で会う何人かの男性以外とは、ほとんど会話しなくなりました。
今日ハッとしたアーヤ。
ما تشاءون إلا أن يشاء الله رب العالمين
「だが万有の主アッラーの御望みがない限り、あなたがたはこれを望むことも出来ないのである」(التكور 29)。

職人さんと猫 posted by (C)ほじょこ
オートビスとマイクロバス、エジプトのクロワッサン、メトロで検問
エジプト留学日記