ダハブから早朝帰った日は、たまっていた日記を一気に書いて、夕方に所用でザマーレクに。日本人駐在員の方が大勢住んでいるお大臣な地区ですが、初めて足を踏み入れました。あまりのゴージャスさに目が回りそうです。
映画に出てくるカイロを見て「これは本当にわたしの住んでいる町なのか」といつも不思議に感じていたのですが、きっとこういう場所でロケしているのでしょうね。東京だって広いですから、どこの町でもキレイな所と汚い所はあります。
めちゃくちゃ道に迷って、十回以上道を尋ねたのですが、例によって聞く人ごとに答えが違って、一時間くらいさ迷いました。
翌日、授業があると思っていたら、予定の時間に先生が来ません。
電話してみると、「ヨーム・ル=イツナイン(月曜日)」と言ったつもりが「ヨーム・イツナイン(二日)」と勘違いされていました。こんな簡単なことを伝え損なっていた自分に絶望します。
授業再開が翌日ということになってしまったので、翌々日から海外に行ってしまう友人に挨拶しようと、ウストゥルバラドへ。
まだ時間が早かったので、アメ大の図書館に寄るも、欲しい本はなし。ブラブラしてから適当なカフェテリアに入り、お茶を飲みながら新聞を読んだり勉強したりして過ごします。
頃合を見て友人にメールしたところ、仕事で9時にならないと空かない、とのお返事。勉強続行し、時間になってから待ち合わせのカフェに移動しました。
少し遅れて友人着。
通りに出したテレビで、皆がサッカーのエジプト・パラグアイ(エジプト式だと「バラグワーイ」)戦を観戦しています。

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サッカーに全然興味がないのですが、エジプト人は感情表現が一々オーバーなので、選手の表情やオーディエンスの凄まじい盛り上がり方を見ているだけで楽しいです。中継は部分的にしか聞き取れないのですが、ベタベタのアーンミーヤかというとそうではなく、基本は超高速のフスハーで、中継独特の表現、口語表現が混ざっているのがわかります。日本でもスポーツ中継には独特の言い回しがあり、そのスポーツに馴染んでいる人以外には難しいことがあるので、無理もないかな、と自分を慰めておきます。
試合は一対一のまま後半戦のロスタイムに入ったところで、パラグアイがゴール。その瞬間に、エジプト人が一斉に席を立ったのが面白かったです。映画のエンドロールを見ないで帰る客みたいです。「もうあかんあかん、無駄や無駄や! 帰ろ!」という感じ。
しばらく友人とそのまた友人とダベる。言語はアラビア語と英語半々くらい。彼らがやたら英語で話そうとするので、意地になってアラビア語で返してウザがられます(笑)。
映画のエキストラバイトの話を聞く。このエキストラバイトについては、あちこちで悪い噂を聞いていたので、話半分に適当に流します。
ピンハネされるとかは構わないのですが、やたら拘束されたり、変な格好をさせられるのはイヤです。それさえないなら、一日二日くらい遊びで参加しても面白そうなのですが、彼らの約束はまったくアテにならないので、とりあえず様子見にしておきます。
友人がナイトクラブに連れて行ってくれる。豚インフルのせいか、入場前に熱を測られました。
といっても、正直嬉しくないです。彼が旅立つ直前のお別れ会なので、頑張って笑顔でお相手しましたが、キリスト教徒(のはず)と外人だけが、お酒を飲んで踊っているような場は、ただひたすらに苦痛です。音楽やダンスそのものは大好きですが、こういう空気の悪い閉鎖空間は大嫌いです。日本のカラオケだって御免です。歌やダンスは神様に見せるものだから、お空の下でやらなきゃダメです。
しばらく我慢していたのですが、耐え難くなって「外に出よう」と言い、その後はカフェでお喋り。
日本の善良なアルコール愛好者の方には申し訳ないですが、やっぱりお酒は好きになれないし、お酒を飲んでいる人と話すことも何もありません。
彼はカイロに住んでいるだけあって、そういうアルコールに対する嫌悪感は理解するのですが、何か根本的なところで別人種のように感じます。
ダーリンも両親もお酒をたしなむし、わたし自身かつてはお酒を飲んでいたので、他人が飲んでいる分には干渉する気はないのですが、こういう「お酒はハラーム」という価値観が基本にあるような国でまでアルコールを摂取するのは、やはりどうかと思います。せめてエジプトにいる間だけでもやめられないのでしょうか。先日ダハブで会ったロシア人が「モスクワではウォッカを飲むが、エジプトではお酒は飲まない」と言っていたのがとても素敵でした。
メトロを逃してしまったので、久しぶりにカイロでタクシーに乗って帰宅。
ストリートで見るサッカー・エジプト・パラグアイ戦
エジプト留学日記