ノロノロ起きて自習したりマタァムの面々とお喋りしたりして無為に過ごす。アレキサンドリアで買った派手なワンピを着たところ、割と好評。
webで学校関係の情報を漁ったりする。
こちらの銀行に口座開設したいので、その辺りも少し調べましたが、もう一つ要領を得ないので、結局テキトーに窓口に行って聞いてみることになると思います。それにしても、お金については自分でも呆れるほど準備不足で来てしまいました。周囲の助けがなかったらもう死んでいます。
このブログのタイトルを変えてみる。「短期留学」のつもりだったけれど、中期くらいになってきたし、何だかガッツリ住みたくなっているので、「短期」を外しました。その他ちょこちょこ弄る。
出かけるには時間がなく、ぼんやりしているには時間がある、という状態のまま授業開始。割と調子は良い。
イフタール休憩の間に、お仕事情報をお知らせしてくれる電話を受ける。あれよあれよという間に、明日面接に行くことになりました。どうなることやら。
今日のイフタールはロズ・ビ・キブダ(レバー炒めごはん)とサラダ。ロズはあんまり美味しくないです。というか、魚が食べたいけれど高いので、肉類の中で一番安くてかつ好きな鳥レバーばかり食べていたのですが、それもいい加減飽きてきました。昨日買ったラマダーンっぽいお菓子(よくわかっていない)もモシモシ齧る。
最近、スーパーで髪のコンディショニング・クリームを買ってみたのですが、これが結構調子が良いです。エジプトでは「リンスインシャンプー」タイプが人気らしく、安物を使っているのですが、髪には良くないし、なんかケアしてやらないとあかんなー、と思っていたところに、丁度良かったです。エジプト製の安いものから舶来のバカ高いものまであったのですが、安いものでも別に不満はなかったです。
そういえば、このコンディショニング・クリームのバリエーションに、ココナッツなどの定番タイプと同時に、ニンニクというのがありました。ニンニクを原料に使っているだけで、まさかニンニクの香りがするわけではないでしょうが、それにしても日本だったら絶対売れない商品です。
イフタール後の授業も快調。授業後しばらく自習して、ご褒美にこの間食べたジェラード(1ポンド50ピアストル)を食べて一日終了。
って、なんて中身のない一日なんや!
あまりにつまらないので、「エジプトはヤンキー」という仮説を語ってみます。
エジプト人の趣味は、何から何までド派手です。アクセサリーもキンキラキンで(ただしゴールドは結婚後しかしないらしい)、メイクもケバければファッションも「これでもか」というくらい色とりどりで派手。宗教上の理由で制限はありますが、逆に女子高生が制服という枠の中でお洒落にせいを出すように、枠を越えない限りであらん限り暴れている感じです。
タクシーやマイクロバスも蛍光ランプや変な飾りをつけまくっていて、「どこの田舎の暴走族や」とツッコミたくなります。バックミラーを五個くらいつけて、ふさふさシートにしているタクシーとか、普通に走っています。
そういったポップカルチャーだけでなく、イスラームに関する美意識も、日本人の感覚からしたら下品なまでにキンキラです。大体、ジャーミゥやマスジドが電飾で飾り付けられてライトアップされたりしているのですから、お寺がクリスマスの飾りでピカピカしているくらいすごいことです。
アラビア語圏のイスラーム関係のサイトを探してみればすぐわかりますが、とにかく趣味がキンキラしていて、どこかのカルト宗教のインチキくさい天国イメージみたいです。フォトショップの「いつ使うねん」系のド派手フィルターをマックスでかけまくったような写真やロゴが溢れています。
要するにこれは、ヤンキー文化なのではないか、とわたしは思っています。
人懐っこさとか、ツッパってるけど実は結構涙もろいとか、早くに結婚して子だくさんとか、共通要素が沢山あります。エジプト人は、「あぁ」とも「おぅ」ともつかない低い威圧的な音で相槌を打つことが多く、これが実に攻撃的に聞こえるのですが、どことなくガテン系に通じる匂いを感じます。無愛想だけど、実は結構いいやつ。
というか、人類というのは基本的にヤンキーなんですよ。
沢山子供を作るのはヤンキーなんですから、人類の人口様態は常にヤンキー主体で構成されているのです。東京とかニューヨークのようなお洒落都市文化なんてのは、世界の本当の上澄みだけで、ましてギークな世界とかオタクカルチャー、サブカル、インテリくさいもの、そんなもの全人類の1%にも至りません。残りは全部ヤンキーです。
日本は非ヤンキー的なものがかなり発達してしまった変な国なので(多分シンガポールなんかもそうじゃないのか、と想像していますが、行ったことがないので知りません)、この「人類は基本的にヤンキー」という大原則を忘れがちですが、国の外、特に第三世界と呼ばれる国々を旅すれば一目瞭然です。
カイロは、生来の下町くさくて騒々しい気質、さらにキンキラをブーストしてくれる様々な西洋の利器がふんだんにあることから、ヤンキーっぷりが分かりやすく弾けているのでしょう。
この人懐っこさと田舎くささ、沸騰しあふれ出るおせっかいに辟易することも多いものの、服のセンスがド派手だったりするのは、個人的には結構好きです。日本でもアホみたいな服ばかり着ていたので、むしろエジプトの方が好みの服があるくらいです(但しサイズはデカいのばかりなので探すのが大変)。
田舎のキャバ嬢もびっくりの意味不明なファッションになって帰国し、ダーリンに他人のフリされるのが目に浮かぶようです。

スークの人々 posted by (C)ほじょこ
エジプトはヤンキー説
エジプト留学日記