カイロの動物園とスーパーマーケット

 朝食後ネットをチェックして、散歩に出かける。といっても、既に昼近くなっていたので、猛烈な日差しです。前にたどり着けなかったスーパーマーケットをなんとか見つけ出すべく、根性で歩き続けます。
 途中で道を尋ねたけれど、今ひとつ要領を得ない答え。さんざん迷ったあげく、やっとスーパーを見つけました。Metroというチェーンらしいスーパーで、日本とそんなに変わらない普通のスーパーマーケットです。
 キンキンに冷房がきいていて感激します。あぁ、これが文明! ものに値段が書いてある! 何て楽なんだ!
 別に大した買い物はなく、ボディローションと水とタバコを買って(本当はスリッパが欲しかったけれどなかった)、ついでに動物園へ。動物園の中は木陰が多くて涼しい、と聞いていたからです。
 動物園の入場料は1エジプトポンド(約20円)。激安ですが、本当のビジネスは中に入ってからです。「赤ちゃんライオンだっこできるよ」とか「鹿に餌あげてるところを写真に撮ってあげるよ」という商売のおっちゃんたちが、次から次に声をかけてきて、ちっとも落ち着きません。もちろん、ぼったくり価格がほとんどなので、油断していると入場料よりずっとお金がかかります(笑)。
 そこら中に売店がある一方、おばちゃんが地べたに座って普通にお弁当を食べています。サッカーをしている子供もいます。動物より人間の方が面白いです。
 可愛い男の子がいたので写真に撮ろうとしたら、小学校高学年くらいに見えるお姉ちゃんに怒られました。ごめんね。
 そういえば、普段日本で写真撮りまくっているのに、こちらでは数えるほどしか撮っていません。普通と逆です。現実に振り回されているのと、暑くてグッタリしているせいで、写真にまで気が回らないようです。
 近所の惣菜屋さんでピクルスのようなものを買う。おっちゃんが知っている英単語の限りを尽くして話しかけてきてくれます。「I am a beautiful woman!」。色々な意味で間違ってるけど、敢えてツッコミません・・。
 ピクルスのようなものは、すごくしょっぱくて単体で食べるものではありませんが、暑さでボロボロになっていると、この塩分が結構効いてきます。
 著しく遠回りして歩き回り、脱水症状気味で帰ってきたところ、先生から電話が。今日だけ授業開始時間が変更になったのを、わたしが勘違いしてすっぽかしていたようです。すいません! 30分くらい遅刻して、ヘトヘトのまま勉強開始するものの、内容も難しいし、精神的にも厳しくて、元気が出ません。鬱病に関する文章を読んでいたのですが、こっちが欝になりそうです。あぁ、先生ごめんなさい。
 先生にこぼしてしまった愚痴を記録(笑)。
愚痴1:部屋の前で、中年の白人女性が英語で「clean?」とか聞いてきて、ホテルの従業員にも見えないし、「掃除してあるかって意味? 綺麗だけど」とか答えても、ひたすら「クリーン?」の一言を繰り返して、しかもこっちがわかっていないかのようにテンパっています。「クリーンだって言ってんだろ!」とキレそうになりつつ、仕方ないので部屋を見せたら、にっこり笑ってご満悦な様子で去っていきました。
 英語ネイティヴでもないし、エジプト人にも見えないし、いったい何者なのかさっぱりわかりません。とりあえず、変な因縁つけられてムカつきました。
愚痴2:ロビーでラップトップを使っていたら、白人の女の子が無線LANの使い方を尋ねてきます。わたしの教えたやり方でうまくいかないようで、レセプションに質問しているので、そこまで行ってマシンを見せて説明してあげたら、うまく接続できました。それは良いのですが、礼の一言もなく、いかにもアメリカ人っぽい下品な態度で自分のマシンに没頭しています。これは結構ムカつきました。「ありがとう」が言えないアメリカ人は殺して良いって法律作るべきです(笑)。
 以上、わたしの心の狭さのお披露目でした。
 休憩を挟んで、A先生のレッスンが続きます。A先生に教わるのは初めてですが、最初は普通のスピーキング、それから新聞を少し読んで、今まで使っていた教科書の続きを勉強しました。
 「さんざん歩いてやっとスーパーについた」という話をしたら、「もっと近所にあるよ」という話に。レッスンの後に一緒に行ってもらったところ、أولاد رجب(アウラードラギブ)というお店で、普通のスーパー+雑貨を扱われていて、ドンキをちょっと小さくしたような感じの品揃えです。めちゃくちゃ近所で感動。部屋用サンダルもついにゲットしました。
 スーパーから帰ってきてから、日本語の話せる学校関係のスタッフとお金の話に。シティバンクならUSDで引き出せるかもしれない、とのことで(ATMはだめ)、明日挑戦してみます。
 なんだか今日は色々くたびれて、日本語を話したせいか気弱になり、なんかココロ系っぽいことを口走ってしまう。ちなみにこの人は一度も日本に行ったことがないそうですが、めちゃくちゃ日本語が上手です。すごい!
 そういえば、ちょっと仲良くなった例のボーイくんが、カイロ大学法学部の学生であることが判明。毎日遅くまでレストランで働きながら勉強しているなんて、すばらしいです。弁護士になりたいようです。
 彼はどうやらあのレストランや他のホテルスタッフの中では、若いなりに頼りにされている感じで、今日も他のアルバイトっぽい若い子を連れてきて紹介してくれました。その子はシャイで全然喋らないのですが「この日本人はアラビア語がわかるよ。でもフスハーだけだ。お前もフスハーで話せ」とか兄貴分ぽかったです。人懐こいけど頭がよく回る感じで、物腰もスマートでイケメンなので、モテそうです(笑)。
 ルームキーパーのおじさんも紹介してくれましたが、こちらは生粋の労働者のようで、親しげに話しかけてはくれるのですが、フスハーはさっぱり喋れないようでした。
 わたしも頑張るぞ!
 それにしても、毎日毎日色んなことが起こりすぎて、一日が異様に長いです。小学生の頃に戻ったようです。

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